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「木と芸術による癒し」のプロジェクト、本格始動しました!

 116日と17日、野村隆哉研究所内の音療育館(ミニコンサートホール)に於いて「真冬のライアー演奏を楽しむ会」が開催されました(下から記録映像をご覧になれますので、どうぞ!)。これは、自然素材による文化の再生・心の復興を目指す一大プロジェクト「オータンの森」(主宰:野村隆哉所長)の木療育・音療育部門〔木と音による癒し(healing〕で、“Healing宇宙風”(神奈川県足柄上郡山北町)メンバーの飯島彩音さん・今野美夕紀さんと当研究所が共鳴・協働して実現したものです。

 目玉の楽器は、研究所のコア技術「熱化学還元(TCR)処理」が施された国産スギ材から誕生したばかりのライアー。ライアーとは、1926年にシュタイナー教育において心と体と魂を癒すものとして開発された楽器とのこと。飯島さん・今野さんは、スギをはじめとする木々が人間に価値を見出されず生命を失っている現状に心を痛め、抱いたのは「その木たちがライアーとして人間の身近にあって、自然と人とが響きあうサポートをしてくれたらいいなぁという夢。これは二人が運命的に出会った野村所長の目指すものとピッタリ重なり、研究所から楽器素材と披露の場の提供を受ける形で、お互いにとって夢の実現の第一歩となりました! 

 この度、おそらく世界で初めてライアーに生まれ変わったスギ。もともとの特性ではライアー材として難があったものの、TCR処理による変化で“活かせる木”の仲間入りを果たせたようです。スギは、音療育館の内装材や椅子用材に続いて新たな活躍の舞台を発見されました!

 演奏会では、皆さん、スギ椅子に座ったりスギ床に寝そべったりして楽器から身体まで木で連続した媒質を通した響き、身体のあちこちに楽器を置いてもらって最もダイレクトに伝わる響き、・・・と多彩なバリエーションを試していました。演奏の合間には、製作者・演奏者・聴き手が三位一体となって、3樹種(スギ・ケヤキ・イチョウ)の楽器の響きの違い、製作過程や弾き方と響きの効果の関係など色々な観点から盛んに意見交換を繰り広げていました。また、ライアーの音色と詩の朗読をバックにした即興の色彩画ペインティングも披露され、それに呼応するように、野村所長が自身オリジナルのアート「木の貼り絵」と「写真を使った塗り絵」を紹介する場面もありました。このような、立場を越えてモノづくりと総合芸術を深め合える場であるということこそが、「オータンの森」の提案する木療育・音療育の特長です。

 今回のような催しがいよいよ盛んとなり、延いては日常的に展開されるようになるのを楽しみに、この記事をお読み下さった皆さんと縁ある方々の中から1人でも多くの「オータンの森」プロジェクトへのご参加をお待ち申し上げております

詳細は近日中にご案内いたしますので、どうぞ宜しくお願い致します。

                                 オータンの森・野村隆哉研究所 スタッフ一同